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セラミック治療とインプラント治療の違い


近年は、より美しく、健康的な見た目を再現できる歯科治療の人気が高まっています。その中でもセラミック治療やインプラント治療は、機能面においても優れているため、どちらにしようか迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで気になるのがセラミック治療とインプラント治療の違いです。
それぞれの特徴やメリット・デメリットがわかれば、自分に合った治療法も自ずと分かってくるかもしれません。
ここではセラミック治療とインプラント治療の違いについて詳しく解説いたします。

セラミック治療とは?

セラミック治療とは、文字通りセラミック材料を使った歯科治療です。
ひと言でセラミックと言っても、素材はオールセラミックやジルコニアセラミック、ハイブリッドセラミックなど、いくつかの種類が存在します。これらのセラミックを、詰め物や被せ物、インプラントの人工歯の材料として活用しています。

セラミックのメリット

セラミックには、プラスチック材料や金属材料とは異なる性質があり、以下に挙げるようなメリットを伴います。

○メリット1:天然歯と違いがわからないように再現可能

セラミックは、天然歯の色調・光沢・透明感を忠実に再現できる材料です。当院では、セラミックを作る歯科技工士と直接話していただくプランも用意しております。失った歯質を天然歯そっくりに仕上げることも、理想の歯の形や色目を相談いただけます。

○メリット2:金属アレルギーのリスクがない

セラミックのみを使った治療では、金属アレルギーのリスクをゼロにできます。

○メリット3:虫歯の再発リスクが少ない

セラミックは、残った歯質とぴったり適合させることができるため、細菌の侵入が起こりにくく、虫歯の再発リスクも低いです。

セラミックのデメリット

セラミックは以下に挙げるデメリットを伴います。

○デメリット1:保険が適用されない

セラミックを使った歯科治療には、保険が適用されません。

○デメリット2:強い力がかかると割れることがある

セラミックは、安定性や強度が比較的高い材料なのですが、極端に強い衝撃が加わると、割れることがあります。この性質は、セラミック製のお皿と同じです。

○デメリット3:歯を削る量がやや多い

セラミックは割れる恐れがあることから、金属製の人工歯よりも厚くする必要があります。その結果、歯を削る量が少し多くなることがあります。

インプラント治療とは?

インプラントは、外傷や歯周病、虫歯などで歯を失った場合に欠損部を補うための治療法です。顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込んで、その上にアバットメントという連結装置と人工歯を装着します。現状、失った歯を歯根から回復できる治療法はインプラントのみです

インプラントのメリット

インプラントは、以下に挙げるメリットを伴います。

○メリット1:見た目が自然で気がつかれない

インプラントは独立した装置なので、入れ歯のクラスプのようなパーツは付随しません。一流のセラミストが周りの歯と調和した仕上がりの人工歯を作成しますので、気づかれることはありません。

○メリット2:しっかり噛める

インプラントには人工歯根があることから、硬いものでもしっかり噛めます。噛み心地も天然歯に近いことが最大のメリットです。

○メリット3:寿命が比較的長い

インプラントの寿命は、10~15年程度といわれています。治療後のケアとメインテナンスをしっかり行えば、20年、30年と寿命を延ばすことも難しくはありません。

インプラントのデメリット

インプラントは、以下に挙げるデメリットを伴います。

○デメリット1:外科手術が必要

顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術が必須となります。インプラントの本数や位置によって異なりますが、シミュレーションも用いた厳密な診査をはじめ、インプラントの設計・手術・メンテナンスと多くのプロセスを踏みます。一定の期間がかかることは事前にご理解いただきたいことの一つです。
また、外科治療に強い抵抗がある方いらっしゃるかと思います。当院では、寝ているような状態でインプラント、外科治療が受けられる静脈内鎮静法(点滴麻酔)の対応もしております。歯科麻酔学会 歯科麻酔認定医が在籍しておりますのでご安心ください。

○デメリット2:保険は適応されない

保険が適用されないため、患者様が支払う医療費は高くなります。高額だからこそ医院選びは大切かと思います。最新の機器を導入しているか、衛生管理は整っているか、実績は豊富か、アフターケアーは充実しているか等確認することをおすすめ致します。

○デメリット3:デメリット3:適応できないケースもある

顎の骨や全身の状態が悪い場合は、稀にインプラントを適応できないことがありますが、当院では他の医院で断られたケースも多く対応しています。
当院で対応出来ないケースは大学病院等にご紹介させていただきます。

どちらを選べばいいかお悩みの方へ

上述したように、セラミック治療とインプラント治療は適応症が異なります。ポイントとなるのは「歯根の有無」です。

歯根がある方はセラミック治療を優先

歯の頭の部分である歯冠(しかん)がボロボロであったとしても、歯根が健全であればセラミック治療を基本的にはおすすめしております。
天然歯はかけがえのない器官なので、可能な限り保存した方が良いと考えております。歯根までボロボロになっている状態だと、標準的なセラミック治療を選ぶことはできませんが、インプラント治療を選択した上で、セラミック製の人工歯を被せることが可能です。

その他のケースについて

歯根は残っているけれども、今の歯の形や位置が良くなくて、歯並び全体の審美性や機能性を大きく低下させている場合は、あえて抜歯をしてインプラント治療を行うという方法もあり得ます。インプラントなら歯根の位置やセラミック歯の形・大きさなども調整しやすいことから、標準的なセラミック治療よりも良い結果が得られる場合も稀にございます。

まとめ

今回は、セラミック治療とインプラント治療の違いについて解説しました。セラミック治療は、セラミック製の詰め物・被せ物などを装着する方法なので、健全な歯根が残っていることが前提となります。一方、インプラントは失った歯を補う補綴治療の一種であることから、歯がない、あるいは歯を抜歯予定のケースに適応されます。ですから、セラミック治療とインプラント治療は、そもそも適応症に違いがある点を理解いただければ幸いです。
お口の中の状態は、検査をしてみないと分からないことが多いので気になることがあれば、一度検査にいらしてください。

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