寝ているような状態でインプラント、外科治療が受けられる
静脈内鎮静法(点滴麻酔)
静脈内鎮静法(点滴麻酔) とは、静脈に鎮静薬を投与することで、リラックスした状態で治療を受けられる麻酔方法です。完全に意識を失う全身麻酔とは異なり、ぼんやりとした状態になりつつも、呼びかけには反応できるのが特徴です。
歯科の診療台に座るだけで強い緊張を覚える方や、外科的施術への不安で足が遠のく方は大勢いらっしゃいます。そのようなケースにおいては、眠っているかのような感覚のまま治療が進む静脈内鎮静法がおすすめです。
インプラント等の外科治療を先延ばしにしていた方も、ぜひご興味があればお気軽にご相談ください。
静脈内鎮静法をおすすめする方
歯科治療が苦手な方だけでなく、次のような方にも向いています。
- 治療への恐怖と緊張が激しく疲弊しやすい方
- インプラント手術など長時間の治療を予定している方
- 親知らずの抜歯や歯周組織の外科的処置がある方
- 嘔吐反射が顕著で診療が難しい方
- 高血圧、糖尿病、循環器系疾患があり、リスクを減らしたい方
静脈内鎮静法のメリット
- リラックスした状態で治療を受けられる
- 痛みや不安を軽減できる
- 治療中の記憶がほとんど残らない
- 血圧や脈拍の安定により、ストレスを軽減
- 全身麻酔よりも回復が早く、日帰りが可能
静脈内鎮静法を使用する場合の治療の流れ
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1
問診・カウンセリング
安全な麻酔計画を立てるために、患者様の健康状態を正確に把握する必要があります。
これまでの病歴や現在治療中の疾患、飲んでいる薬剤を詳しくお伺いします。
降圧薬、抗不整脈薬、抗血栓薬、睡眠薬、抗痙攣薬、抗精神病薬、ステロイド、糖尿病治療薬などの処方有無は特に重要な項目です。
過去に受けた手術や麻酔の経験があれば、当時の詳細を伺います。
食物や薬品へのアレルギー、喘息などの有無も確認させていただきます。 -
2
処置当日
治療中に嘔吐が起こると、吐物が気管に入る可能性があるため、安全のために飲食の制限が必要となります。
食事について
手術開始予定時刻の6時間前から、お食事はお控えください。飲み物について
水やお茶は手術の2時間前までお飲みいただけますが、それ以外の飲み物はお食事と同様に制限の対象となります。 -
3
来院~治療開始
治療室にご案内後、血圧や酸素飽和度などを測定する装置を装着します。場合によっては心電図や鼻からの酸素投与が加わります。準備が整いましたら点滴を行うのが基本的な流れです。
鎮静薬が入ってリラックスした状態になった段階で処置を開始します。その際、日本歯科麻酔学会の認定医がバイタルを常に確認しならが進めていきます。 -
4
治療終了
鎮静薬の作用でふらつく場合があります。終了後は30~60分ほど安静にして、問題がなければお帰りいただけます。帰宅した後もなるべく静かに過ごすのがおすすめです。また危険なので、当日の車や自転車の運転は危険ですので、交通機関をご利用ください。
鎮静処置を受けられる方へ 大切なご案内
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アレルギーの有無について
鎮静に使用するお薬にアレルギーがある場合、安全に処置を行うことが難しくなることがございます。事前に主治医へご相談のうえ、詳細をお知らせください。
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飲食の制限について
麻酔中に誤って吐き戻したものが気管に入るのを防ぐため、一定時間の食事や水分の制限がございます。安全のため、事前の指示を必ずお守りください。
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当日の運転やお仕事について
鎮静の影響がしばらく残るため、当日は車や自転車の運転を控えていただくようお願いいたします。また、お仕事への影響が出る可能性もございますので、できるだけお休みを取っていただくことをおすすめします。ご来院やご帰宅の際は、公共交通機関やタクシーをご利用ください。
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血圧や呼吸への影響について
鎮静に使用するお薬の種類によっては、脈拍や血圧が変動することがございますが、処置中は麻酔担当医がしっかりと状態を見守りますのでご安心ください。万が一の変化にも適切に対応できるよう、万全の体制を整えております。
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日帰り可能ですが、体調にはご注意ください
基本的には当日中にご帰宅いただけますが、吐き気やめまいが続く場合は、院内でしばらくお休みいただくことも可能です。ご帰宅の際は、できるだけ成人の方の付き添いをお願いするか、タクシーなどのご利用をご検討ください。
何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
静脈内鎮静法の金額
静脈内鎮静法(点滴麻酔) |
110,000円 |
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(税込)