管理栄養士より「80歳で歯を20本、残せますか?」
みなさんは「8020(ハチマルニイマル)運動」をご存じでしょうか?
これは、80歳になっても20本以上の自分の歯を残すことを目標とした、厚生労働省(当時の厚生省)と日本歯科医師会が1989年に提唱した健康増進運動です。
20本以上の歯があることで、ほとんどの食べ物をしっかり噛んで食べることができ、食事の楽しみだけでなく健康寿命の維持にもつながると考えられています。
実はこのテーマは、管理栄養士国家試験でも学ぶ重要な内容のひとつであり、食事や栄養とお口の健康は深く関わっています。
歯を長く健康に保つためには、毎日の歯みがきや定期的な歯科受診に加えて、日々の食習慣や栄養状態を整えることもとても大切です。
たとえば、次のような栄養素はお口の健康にも大きく関わっています。
・ビタミンC
歯ぐきの健康維持をサポートする栄養素
・たんぱく質
身体や歯ぐきなどの組織をつくる大切な栄養素
これらが不足すると、お口の環境にも影響が出やすくなります。
また、
・間食の回数が多い
・ダラダラ食べる習慣がある
このような食べ方は、むし歯のリスクを高めやすくなります。
さらに、歯の本数が20本未満になると、噛める食品の幅が狭くなりやすく、肉類や野菜など繊維が多くしっかりと噛む必要があるものを避ける傾向がみられます。
その結果、
・タンパク質不足
・ビタミン、ミネラル不足
・食事量の低下
につながり、低栄養や筋力低下、将来的にはフレイル(加齢に伴う心身の衰え)のリスクを高める可能性があります。
つまり、歯の健康は「噛む」ことだけではなく、全身の栄養状態や健康寿命にも関わる重要な要素です。
今日からできること
・間食の時間を決めてだらだら食べを避ける
・毎食にたんぱく質を取り入れるよう意識する
・よく噛んで食べる習慣をつける(目標は1口30回)
このような日々の習慣の積み重ねが、将来の歯と全身の健康に繋がります。
将来もご自身の歯でおいしく食事を楽しむために、毎日の食事や生活習慣を少し意識してみませんか?
管理栄養士として、これからも食事や栄養の視点から、皆さまのお口の健康について考えていきたいと思います。
本記事作成者
大阪市 心斎橋 Wellness Dental Clinic
管理栄養士 渡邉


